地獄の苦しみから抜け出すために
- chikako
- 4月15日
- 読了時間: 7分
更新日:5 日前

長期にわたる不登校、昼夜逆転、ゲーム依存状態 子どもの暴力、暴言、ひきこもりに苦しみ、仕方がないとため息をつき、あきらめ、涙している親御さんに出会ってきました。
特に発達障害 自閉症スペクトラムの傾向が強く こだわりが強い、切り替えができない、やり方を変えられない 自分の気持ちをうまく言葉で伝えることが出来ないお子さんに対しては 情緒的な働きかけだけでは役に立たない厳しい現実があります
気が向かないことに関しては、全く注意を向けることがなく、注意や指示をしても、聞いているのか、いないのか傍目では分からない。何度叱っても何時間もゲームを続けているのは、過集中の特性だけではなく、悩むことさえ放棄している状態です。
人間は、何もしていないときが一番脳が活発に働くために、何もしてないと不安であれば、不安になる材料を探し続け、恨む気持ちがあれば、恨む相手を恨み続けます。
しかし、不安材料をいくつ見つけて、大丈夫な理由を探しても 許せない相手、運命を、どこまで恨み続けても 心は落ち着かない。落ち着くどころかどんどん不安になり、人間不信になっていきます。
何もしていないのに、心も体も疲労困憊しています。それをどこか、無意識で分かっていて何か、簡単な作業をしていれば気がまぎれることをやっています その作業が永遠に続く いつでも24時間、無限に対戦相手が現れる対戦ゲームが手軽で最適な薬になるのです。
昼夜を問わず携帯画面を見て、ブルーライトを浴び続ていると脳は休まることなく、交感神経にスイッチが入ったまま脳が働き続けるので、すぐに眠ることが出来ず、何度も目が覚めるか どんなに寝ても、ぐっすり眠ることが出来ず疲れが取れません。身体がつかれているから、冷静な判断ができないことにも気づくことが出来ません。
眠れない。疲れが取れないでも ゲームをやめてしまったら 頭の中にうごめく思考、不安や怒りの声が付きまとい、人生のレールから逸脱しているように見える自分に向き合わなければならないのです。
この地獄に向き合うぐらいなら 仮想現実に身を置く事の方がずっと楽 ゲームの他に、自分ができる事。楽しいと思えることが見つかるまでゲームをやめません。大人が強い語調や暴力をつかって説教して変えようとしても、一時しのぎにしかなりません。
ゲーム開発に関わる方々は、脳科学も人間の特性もよく研究し、AIの知識も活用し、人間の特性を熟知している高学歴の天才たちですから、簡単に沼にはまります。脱け出すことが出来ません。
しかるべき対策と支援を実践しなければ ゲームを取り上げても 他に依存先を見つけて、はまり続けることになります。例えば 食べ物であれば、過食に走ることになるのです。分かっていても簡単にやめられません。
広告やSNSは、趣味嗜好をその人の検索や閲覧内容からキーワードを割り出し、その人が気になるであろう記事、動画を次々に紹介してくます。子どもの頃、貴族のマンガを見ていて、私に執事がいたらどんなにいいだろうと思っていたのですが、ネットのAI 機能はまさに私の専属コンシェルジュ
例えば、音楽アプリは、使えば使うほど、その履歴を知っていて、この曲お気に召しませんか?と差し出してくれる。母と一緒にいる時に、母のお気に入りの曲て一緒に聞いたりすると、母が側にいない時でも、昭和の懐メロをかけてくれて、ズッコケて笑ってしまいます。そんな風に時々あんぽんたんな答えを提示してきます。残念だけど、AIには、誰のために、何のために、その時の状況、いきさつに応じて、その時の感情まで想像して、リクエストするは無理なのです。
SNSの常識だけを浴びている子どもたち。話していて、それはあまりにおかしい話なので、「なぜ、そんなことを信じているの?大丈夫?」と聞くのですが、本人たちは、いたって真面目に、真剣な表情で「自分は間違っていない。自分は知っている。分かっている」と豪語します。あまりにも経験値が浅く、現実検討が出来ないために起こる浅はかな勘違いです。
昨今、起こっている闇バイトという犯罪も、バイトという言葉の罠にだまされています。毎日、戦争ゲームをやっているので、人を殴ったり、暴力行為の予備学習をしているようなものです。体験が少ないと、その出来事の結果どういうことになるかといういきさつを想像できません。お金がないという不安感情を埋めるために、お金さえあれば、この不安、不充足感が消える錯覚してしまいます。こうした生存本能によって発動される不安は、本能(食欲など)を解消するための行動、食いだめ、寝だめが出来ないように、生き続けるために必要なために、どんなに埋めても終わりがありません。そのからくりを知らず、軽はずみにとんでもない代償を受け取る契約をしてしまいます。
さらに、人間は、その行為を身近なモデルがやっているのを見たり、頭で考えたり、想像することが出来ると、脳は実際にやっているかのように錯覚するために、簡単に一線を越えてしまうのです。それは、「ミラーニューロン」と言って見て学習する機能が脳に備わっているからです。
学校で暴れる。不用意に暴力をふるったり、暴言を吐き、自分の思うように周りを振り回す子どもたちは、全員ではないのですが、幼少期から親が人殺しゲームをやっている姿を見て学習し、無料だから、みんながやっているからと小学校低学年、ひどい子は幼稚園から兄弟と一緒に人〇しのゲームをやっていました。
そうしてその子は、一方的な情報に浴び続ける環境を変えない限り、地獄の常識の中で生き続けています。日本語なのに日本語が伝わらない。何をしても当然と受け取り感謝もしない。悪魔の子に見えるその子の暴言、暴力に、周りの人たちの心に、無力感を植え付けるため、関わっている人たちが、疲労困憊し、仕方がない、この世の終わり、絶望を感じる地獄に引きずりこんでいきます。AIの奴隷になり、飼いならされているとも言えます。
この状態にある時、説教ぐらいでは伝わりません。それは、聞く耳が失われているからです。説教すらパンドラの箱の中から出てきた悪魔の声に聞こえます。
残念なことですが、自分自身も身近な誰も信じていないので 目の前の家族の声より、ネット民のchatやAIの話をうのみしています。自分の境遇に合わないおかしなことなのに、気づかず信じ込んでしまっています。簡単にだまされます。
周りの大人の声は、聴いていても、頭で言葉を暗号のように受け取ることが精一杯 本人は、分かっていると言うのですが、それは言葉(音)をきいているだけで、分かったつもり 頭でしか分かっていません。
かわいそうですが 頭で分かることと、心が納得していることの違いを知らないのです。心が納得していないから 自分に置き換えてどうすればいいのかまで考えられないし、行動につながりません。
自分の行動によって、家族を遠ざけ、友達を失い、孤独になっていく原因を作っていても、自分に置き換えて考えることが出来ないために、分からない。外(人)に、内(自分)に、問題を見つけては攻撃することで、よくなると信じています。人は、よくなる(正しい)と思っていることを疑わないので、間違いに気づかず、永遠にやり続けます。
これが地獄の苦しみです。誰かではなく、自分の見方、考え方が作り出している地獄。
心の暴力は、外だけではないく、内にも向かいます。外に向かうエネルギーは、人に対して、社会に対して 内に向かうエネルギー、自分を責め、自傷行為を続けることに向かうのです。
それは、仮面ライダーがいる世界に ショッカーが必ずいるのと同じで悪者という対象がないと、自分の正義が守れないのです。
そうすることが周りの人たちを振り回し、混乱を生んでいることに気づかず、世界を自分の思うようにコントロールできると誤って学習することになります。頭で分かっただけでは、自分の人生を変えることはできません。原因をつかめないため、解決ができないのです。気が済むまで、具体的な対策をせず、自分と世界の不幸を嘆くことしかできません。
まず、自分の人生の中で蓄積してきた経験から、自分はどんな見方、考え方を育ててきたのか知ることです。それが、自分の行動を考える前に決めているからです。今自分が必要とすること。大切だと思うことをやり続けて時間が経過していくからです。
それが分かってくると、見えること、分かることが変わり始めます。その心で、自分の五感を使って、自分の目と耳と口を使って人に関わり、感じ取ることによって、人に対する見方、考え方、関わり方が少しずつ変わっていきます。
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